たまごQ&A

 ◇たまごに関する質問・疑問にお答えいたします
Q1 卵を割ったときに、白いひものようなものがありますが、食べても大丈夫ですか?
Q2 卵には白色と赤っぽい色のものがありますが、違いは何ですか?
Q3 卵に含まれる栄養は何ですか?
Q4 卵は1日何個まで食べてもいいですか?
Q5 血液や肉班の入った卵は食べても大丈夫ですか?
Q6 有精卵と無精卵とでは栄養に違いがありますか?
Q7 サルモネラ菌とは何ですか?
Q8 家庭では卵はどのように保存すればよいですか? また、どのようにあつかえばよいですか?
Q9 二黄卵とは何ですか?
Q10 卵の構造はどのようになっていますか?
Q11 賞味期限の切れた卵は食べられますか?

Q1.卵を割ったときに、白いひものようなものがありますが、食べても大丈夫ですか?
 
A.卵を割ったときに、ねじれた白いひも状のものが卵黄の両側にくっついています。これが「カラザ」です。卵黄を卵の中央に固定する重要な役目をしています。卵黄を真ん中に吊下げ、卵を動かしても卵黄がこわれないようになっています。カラザの成分は主にタンパク質ですがカルシウム、リン、鉄などのミネラル、カロチンビタミンB1、B2など栄養豊富なのです捨ててしまうのはもったいないですよ。
Q2.卵には殻の色が白いものと赤っぽい色のものがありますが、違いは何ですか?
 
A.卵は一般に白い卵(白玉)と色のついた有色卵とに分類されます。有色卵には褐色のもの(赤玉)や薄褐色の薄赤玉(ピンク玉)があります。
卵の殻の色の違いは鶏種の違いによるものです。赤玉の方が白玉より栄養があると思っている方もいますが、両者に栄養の違いは全くありません。
Q3.卵に含まれる栄養は何ですか?
 
A.卵は人間の身体に必要な栄養素をまんべんなく含んでいる優れた食品です。ゆえに「完全食品」と呼ばれています。
 卵にはヒヨコの脳、神経や全身の細胞を造るのに必要な脂質類とタンパク質が十分に含まれています。また、ヒヨコの骨格形成に必要なカルシウムとリン酸も豊富です。》詳しくはコチラ
Q4.卵は1日何個まで食べてもいいですか?
 
A.卵はコレステロール含有量が多いのであまりに多く食べることを避ける人もいますが、卵にはコレステロールの動脈壁への沈着を抑えるリノール酸などの「不飽和脂肪酸」が多く含まれていることからあまり心配する必要がないといわれています。また卵黄に多く含まれている「レシチン」は、善玉コレステロールの量を増加させるのに役立っていて、動脈硬化の予防薬の主成分として使われているくらいです。
Q5.血液や肉班の入った卵は食べても大丈夫ですか?
 
A.血液がまざった状態を血班卵、または肉班(ミートスポット)といいます。卵形成のとき卵管内で血液が混入したり肉班が混入した卵のことですが、食べても有害なものではありません。
Q6.有精卵と無精卵とでは栄養に違いがありますか?
 
A.現在の栄養成分分析では差はほとんどありません。一般に市販されている多くの卵は無精卵です。これに対して有精卵は雄鶏と雌鶏を混飼(一緒に飼うこと)して生産します。
Q7.サルモネラ菌とは何ですか?
 
A.サルモネラ菌は腸内細菌科に属するグラム陰性桿菌で、食中毒の原因菌のひとつです。その血清型により多くの種類に分類されています。その種類は約2,000種類以上とも言われています。すべてのサルモネラ菌が発症の原因になるのではなく食中毒を起こすのは一部の菌に限られています。その中でも近年増えているのがサルモネラ・エンテリティディス(SE)を原因菌とする食中毒です。
Q8.家庭では卵はどのように保存すればよいですか? また、どのようにあつかえばよいですか?
 
A1.冷暗所での保管。(8℃以下の状態が保てる場所)
A2.先に仕入れたものから使う
A3.必ずせっけんで手洗いを(調理前、他の物を触ったとき)
A4.割れたものは加熱調理に(ひびが入っているものは加熱調理を)
A5.調理器具は衛生的に(かくはんに使用した容器、生の肉、魚を扱った料理道具は必ず1回1回洗浄)
A6.割卵は使う直前に(決して割ったたまごの状態で放置しない)
A7.加熱調理は十分に(サルモネラ菌は60℃ 3分以上の加熱で死滅します)
A8.冷たい料理は8℃以下で保冷(冷たいままで出す料理は8℃以下で必ず保冷)
A9.温かい料理は60℃以上で保温
A10.料理を室温の中に置くのは2時間以内に(出来あがったたまご料理を室温に置くのは最大2時間以内)
Q9.二黄卵とは何ですか?
 
A.卵黄が二つ入った卵のことで、産卵開始の若鶏の卵によく見られます。通常は卵巣で成熟した卵黄を1つ放卵しますが、若鶏の場合は一度に卵黄を2つ放卵することがよくあります。通常は加工卵として利用しますが、まれにパック卵でも入る事があるようです。
Q10.卵の構造はどのようになっていますか?
 
A.卵は卵殻、卵殻膜、卵白、卵黄から成り立っています。卵殻は、約94%が炭酸
カルシウムでできており卵の内部を保護する役割をしています。厚さは0.26~0.38mmの多孔質(穴がたくさんあいているもの)で、その気孔の数は7,000~17,000個もあります。この気孔で胚の呼吸に必要な酸素を取り入れ、内部で発生した炭酸ガスを排泄するガス交換を行っています。
Q11.賞味期限の切れた卵は食べられますか?
 
A.平成11年11月1日から、卵のパックなどへの「賞味期限表示」が食品衛生法により義務づけられました。これは、卵が生で食べられる期限を示しています。ですから、賞味期限が切れたからといって食べられないわけではありません。加熱調理をすれば賞味期限後でも食べることができます(中心温度70℃で1分以上過熱調理)。卵の保管で最も大切な事は保管の日数ではなく、保管の状態(温度)によって大きく左右されます。》詳しくはコチラ